2020/10/17 10:00
私たちは毎日食事をしています。朝昼晩、1日3食を食べる人が多いのでしょうか。そうして食べたものは、体内で少しずつ栄養を吸収しながら消化し、不要なものを排泄しています。吸収された栄養が、私たちの体の古いものを新しいものにつくり変えたり、失ったものを再生したり、筋肉や内臓を動かしたりしているのですから、食べたもので自分の体がつくられていると言えるでしょう。
人体は約60兆個の細胞でできています。そしてそれぞれの細胞は、260種類の細胞の種類によって、それぞれの寿命も決まっています。約4000~5000億個の細胞が、毎日生死を繰り返して入れ替わっているのです。約60兆個の細胞のうちの大部分が、数年で入れ替わると言われています。
こうして毎日入れ替わる細胞の材料となっているのが、私たちが毎日口にしている食べ物です。食べ物に含まれている栄養素を取り込むことによって、細胞が新たに生まれてつくられていくのですから、食事がいかに必要かということが、よくわかります。そしてその食事の質こそが、つくられる細胞の質に関わってきます。良いものを食べれば良い細胞が生まれ、悪いものを食べれば悪い細胞が生まれ、悪い細胞は老化を早め、病気の原因となる、というわけです。
では、「良いものを食べる」とは、どのようなことでしょうか。
情報はそこら中にあふれ、健康に関連するものにはブームがあります。食材もその例外ではなく、何かが良いとどこかで言えば、その食材に群がる。これは食べ物に限らず、人類の社会現象として世界中で起こり得る現象のひとつですが、ブームになっている食材を買いあさって、毎日毎食そればかりを口にして、数日で飽きてはまた新しい食材を見出すというのでは、偏った栄養が細胞に入ります。
健康情報も読みあさって新しいものを次々と取り入れるのではなく、基本的に体に良いとされているものを学び、少しずつ、バランス良く、生活の中に取り込むことが重要ではないでしょうか。自分で考えて、自分で選んで、自分でつくる。そして何よりも、美味しく楽しく食べることが、良い食事といえるのではないでしょうか。その中で、新しい情報も取捨選択をしながら、バランスよく取り入れて、試すことをおすすめします。
さまざまな食材をバランスよく摂取し、命ある食材をいただくということに感謝しながら、美味しくいただいて心豊かな生活を送ること。その量はほどほどであること。これが美容と健康に一番良い食べ方だと思います。
あなたは今日、何を食べましたか?
(文・オダ ツナヨシ/画・ガイム by Photo AC)