2020/10/25 07:00
グルテンとは、小麦などに含まれているタンパク質のことで、モチモチした食感を出してくれる成分です。この粘りを出すグルテンが、消化をする際に胃や腸に負担をかけるということで、それを避けることで美肌やダイエットに良いとする考え方がグルテンフリーです。
最近、よく耳にしますよね。
グルテンは腸で炎症を起こしやすくすると言われています。この炎症によって肌荒れや便秘、下痢、アレルギー、慢性疲労、うつなどの原因になるという考え方です。また、グルテンは砂糖よりも血糖値を上昇させやすいということで、この点からも体への負担が大きくなってしまうとされています。
もともとは、小麦アレルギーや、グルテンによる腸の炎症で重篤な症状を引き起こす方が、グルテンを摂取しないようにするという食事療法でしたが、肌や疲労感といった日常生活のうえで感じる不調などにも起因しているということで、美容や健康を意識する人たちの間で、食生活として広がっていきました。
グルテンは、食べれば食べるほど食欲を増進させるという特徴もあるそうで、ダイエットにも不向きとされています。
グルテンが悪いように言われていますが、実際はグルテンだけに原因があるわけでなく、人類が食料を安定して確保するために行われてきた品種改良や農薬散布が、強く影響していると考える論調もあるようです。飢えを凌ぐために行ってきたことが、ここにきて自分たちの体に返ってくることを思うと、皮肉なものだと思います。
最近、肌の調子が悪いと感じたり、体や心に不調を感じたりすることがあるなら、グルテンフリーの生活を試してみてはいかがでしょうか。グルテンフリーの食生活を選択すると、腸内環境が整って便通が良くなったり、デトックスしやすい体に整ったりと、体調が良くなるのを実感できるかもしれません。
まずは無理のない程度に、意識してグルテンフリーの記載がない小麦製品を口にしないようにしてみるところから始めてみることをおすすめします。
(文・Natuo Yoshida/画・HiC by Photo AC)