2020/11/10 07:00
トマトは赤い。オレンジとか黄とか緑とか紫とか、いろいろな色もあるが、「トマトは赤い」というのが基本的な共通認識だろう。
このトマトの赤い色素が「リコピン」といわれるカロテノイドの一種だ。そして生食用のピンクっぽい赤のトマトよりも、加熱用の真っ赤なトマトの方が、リコピンの量が多い。さらには加熱した方が、リコピンのはたらきが良くなるという説もある。また、油と一緒に食べることで吸収性がさらに高まるとか。
リコピンが何に優れているかというと、抗酸化作用に優れているという。低カロリーでビタミンCやビタミンE、カリウム、食物繊維を含み、栄養価が高いのも特徴的。トマトが赤くなると医者が青くなるといわれるほど(リンゴも同じように言われる食材ではあるが)、トマトは素晴らしい食材と言える。
リコピンやβ-カロテンはカロテノイドの一種だが、抗酸化作用を持つ成分として生活習慣病対策にも期待されている。リコピンはβ-カロテンより抗酸化力が高いそうで、また熱にも強い特徴を持つため、調理したものがおススメとのこと。
ソースとしてつくり置くのが良いそうで、イタリアでは自家菜園でつくったトマトを旬の時期に収穫しては、ストックしておくものなのだそうだ。トマトとオリーブオイルの相性も良い。
最新の研究では、リコピンの吸収率は朝に摂るのが一番高いという結果が出ているという。トマトのポタージュやトマトジュースなど、グラノーラといった手軽に栄養を摂れる食品と一緒にいただいてみてはいかがだろうか。
(文・灘尾
剛/画・APS by Photo AC)